「プチ家出」という言葉をみなさんは聞いたことがあるでしょうか。
本格的な家出とまでは言えないくらいの短い日数や数時間の間、家を出ることをプチ家出と言います。実は最近、家事や育児に疲れた妻や勉強に行き詰った子供たちをはじめとしてプチ家出をする人が増えてきているのです。
もちろん、ガス抜きとしてはいいアイデアかもしれませんが、残された家族は不安でたまりませんよね。最初はプチ家出のつもりだったのに、連れ去り事件に巻き込まれたり、いかがわしいお店で働かされることになったりと危険はつきものです。
今回は、プチ家出したい人に向けてプチ家出のメリットやデメリット、プチ家出をする際に気を付けるべきことをまとめたのち、家族にプチ家出されてしまった方向けにプチ家出の理由や行き先、捜索する際の相談先をまとめていきます。
また、プチ家出をしない、させないために普段から意識してほしいことも解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Contents
「家出したいな」と考えている方、まずは本格的な家出ではなく、数時間~数日のプチ家出を考えてみてはどうでしょう。
うまく使えばいい息抜きになりますのでプチ家出のメリットを感じられるでしょう。
夫への怒りが爆発しそうなときや、妻からの愛情を感じられなくて嫌になってしまったとき、勉強しろと親からの圧力に耐えられなくなったときなどにプチ家出したいという気持ちが生まれてきますよね。
相手がいると、つい感情的になってしまい自分を見失いやすくなります。プチ家出して一人の時間を取ることで自分を見つめなおして振り返ることができるのはプチ家出の大きなメリットと言えます。
煮詰まったときはプチ家出して自分を振り返り、自分の悪かったところにも目を向けてみるといいかもしれません。
プチ家出することによって、自分の行動や発言を冷静に見直すことができる時間が与えられます。
プチ家出せずに、イライラする相手と一緒の空間にいると、勢いやその場の怒りにまかせて、離婚を切り出してしまったり、本格的な家出で家を飛び出してしまったりということにもなりかねません。
冷静になるための時間を取ることでより大きなトラブルを防ぐことができるのもメリットの一つです。
特に妻や母親に言えるメリットですが、プチ家出することで自分磨きに時間を使うことができ、女性としての自分を取り戻せるのも大きなメリットですよね。
普段は家事や育児に追われ、夫や子供を優先するために自分の美容や心身の健康に気を遣うことを怠ってしまう人はとても多いです。たまには家族のことを頭から取り除いて、おしゃれをして優雅にカフェでお茶を飲んだり、映画館でしっぽり映画を見たり、一日かけてエステで美容にお金をかけたり、郊外に出かけて森林浴に浸ったりという時間を持つのもいいでしょう。
プチ家出にはメリットもたくさんあることをお伝えしましたが、もちろんデメリットもあります。デメリットも踏まえたうえでプチ家出すべきかどうかを判断するといいですね。
ある日突然、黙って家族が出て行ってしまっては、残された家族は大いに心配します。特に子供のプチ家出だと家出と考えずに事件や事故に巻き込まれて行方不明になってしまったと焦るでしょう。
プチ家出する際には自分の意思で家を出て、数日で帰ってくる意思があることを伝えることが大切です。
家族からの理解を得られていない状態でプチ家出すると、さらに大きなトラブルを招く恐れがあります。
本人としては少し一人になって頭を冷やしたいだけのつもりでプチ家出していても、家族がそれを理解していないと、思いがけず離婚話に発展したり、育児放棄する人だと思われてしまったり、子供の親権問題にまで発展したりすることも考えられます。
お子さんがいる場合は特に注意する必要があります。お子さんとの親子喧嘩がきっかけでプチ家出してしまうと、子供は大きなショックを受けてしまいます。自分のせいであなたが家出したとなると、子供は心に大きな傷を負いそれを一生忘れらなくなってトラウマになる可能性もあります。
また、子供との喧嘩が原因でなくても自分の親がプチ家出することに対して、理由がわからず心に傷を負ってしまうことも考慮してあげるべきです。どうしてもプチ家出したい場合は、子供を実家に預けてからにする、子供に事前に話して理解してもらうなど配慮が必要でしょう。
プチ家出にはメリットもデメリットもありますので、ご自身の状況から実行に移すのかどうかは慎重に考えて決めていただくことが大切です。
もし、プチ家出を実行しようとなった場合は、以下のことに気を付けることでデメリットを最小限に抑えることができるはずです。
デメリットの部分で触れましたが、プチ家出をすることで問題がさらに大きくなってしまい、離婚話に発展するなどしてしまうこともあります。
家を飛び出す前に、本当にプチ家出する意味はあるのか、他に解決方法はないか、一度冷静になって考えてみてください。
プチ家出することを家族にちゃんと伝えることも大切です。家族がプチ家出することについて知っているのと知っていないのとで家族が受けるショックや心配度合いも大きく変わります。
直接話すのが一番いいのですが、もし直接伝えるのが難しい場合は、せめてメモを残したり、家を出てすぐにメールを入れておいたり最低限の報告はしておきましょう。
プチ家出をしたことや、する予定であること、プチ家出の理由を周りの友人や自分の両親に言うことも避けるべきです。プチ家出のことを話したらどうしても家族の愚痴を言ってしまいがちなので、それも避けるべきでしょう。
友人にプチ家出のことを話せば尾ひれがついて、とんでもない噂になってすぐに広がってしまいます。また、両親に話せば親は自分の娘・息子がかわいくて仕方ないので、相手のパートナーへの憎しみから離婚問題にまで発展してしまうケースもあります。
この章では、家族にプチ家出されてしまった方に向けて、プチ家出の理由と家出の行き先について、妻のプチ家出、夫のプチ家出、子供のプチ家出にわけて解説していきます。
妻がプチ家出する理由のほとんどは、夫への不満と言われています。夫が家事や育児を手伝ってくれない、浪費癖が酷い、夫が浮気したなどが理由となってストレスが爆発して家出してしまうのです。
「私がいないと困るでしょ」と夫にわからせたいと思っている場合が多いので、夫が反省している、妻がいなくて困っている姿を見せることができれば解決につながることが多いです。
【妻のプチ家出の行き先】
ビジネスホテル、ネットカフェ、スーパー銭湯、実家、友人宅、車の中というのが多いです。
車を持っている妻であれば、スーパーや道の駅の駐車場に車を停めて車の中で過ごすケースが多いようです。子供とは違ってある程度お金を持っているので、ネットカフェやビジネスホテルで宿泊するケースもあり、探す範囲が多くなってしまいます。
実家の親との関係性が良ければ実家に帰ることも多いです。
参考記事:妻のプチ家出が急増中!?プチ家出する妻の心理と夫が取るべき行動
夫のプチ家出の理由としては、仕事の人間関係がうまくいっていなかったり仕事でいい結果を残せなかったりという理由が多いです。また、家で妻の愚痴を聞きたくない、家に自分の居場所がないと感じたときに家出することもあります。
夫の場合は、とにかく一人になりたいという心理があるようです。家族のために働かなければというプレッシャーが大きく、そのプレッシャーから逃れたくなるのでしょう。
【夫のプチ家出の行き先】
漫画喫茶、個室ビデオ店、ビジネスホテル、ファミレスなどが多いです。
夫はお金を持っているのでお金を使う方法で家出先を探すことが多いようです。妻は実家や友人宅、車の中というあまりお金を使わない家出先を選びがちなのと反対ですね。
ビジネスホテルや漫画喫茶などはシャワーもあって睡眠も比較的きちんと取れるので、そこを拠点にそのまま仕事に出かけるプチ家出も多いようです。そうなると、プチ家出のはずが長期化してしまうリスクも出ています。
参考記事:夫・旦那が帰ってこないのはなぜ?帰ってこない理由と妻が取るべき対処法
子供の場合のプチ家出は親が口うるさい、進路で親と揉める、成績についてプレッシャーを浴びているなど、家庭内のトラブルを理由にプチ家出するケースが多いです。
親が価値観を押し付けてきて家での居心地が悪く、「あの家には帰りたくない」と思ってしまうとプチ家出を実行してしまうのです。
また、親以外の理由としては、友達と夜遊びしたい、恋人とずっと一緒にいたいなども考えられます。親子の関係がうまくいっているのにプチ家出してしまった場合は、これらの理由も考えたほうがいいですね。
【子供のプチ家出の行き先】
子供のプチ家出に使われる場所としては友達の家が最も多いです。それ以外に、少しお金を使うケースでは、ファミレス、ファーストフード店、ゲームセンターなどもあります。
アルバイトをしている子供ならこれらの場所も視野に入れて探したほうがいいでしょう。非行に走りぎみの友人宅にいる場合やゲームセンターでプチ家出している場合は、子供も非行に走るきっかけになってしまうリスクがありますので注意が必要です。
参考記事:【子供の反抗期の家出】家出の危険性と最速で探し出すための方法
置手紙もあったし、プチ家出ならすぐに帰ってくるから大丈夫。と安心しすぎるのは危険です。
プチ家出であれば基本的に数時間~数日で帰ってくるはずですが、何日経っても帰ってこない場合もあります。最悪の場合、連絡が取れなくなってしまうこともあります。
プチ家出のはずなのに長期間帰ってこなければ、事件に巻き込まれている可能性を考えたほうがいいでしょう。
子供がなかなか帰ってこない場合は、連れ去りの可能性も考えなければいけません。連れ去りや誘拐はテレビの中のことで自分には関係ないと思っている方も多いと思いますが、身近でも起こりうることです。
なお、連れ去りは子供だけでなく大人が被害に遭う可能性も十分に考えられます。SNSでプチ家出のことを投稿していてそれに反応して事件に巻き込まれることも珍しくないのです。
記憶に新しいのは座間市の殺人事件ではないでしょうか。決して他人事ではないのです。
娘や妻がプチ家出しているケースでは、風俗店で働かされてしまいなかなか帰ってこれなくなる可能性もあります。
専業主婦やアルバイトを大してしていない娘だと、プチ家出中にお金が底をつくことは容易に考えられますよね。それに付け込んで、お金を稼げるからと違法な風俗店やソープなどで働かされてしまうリスクもあります。
「自分の娘・妻はそんなところでは絶対に働かない!」と信じていても家出中は通常の精神状態ではありませんので、正常な判断ができなくなっている可能性もあるのです。
仕事で行き詰ってしまった夫がプチ家出している場合、自殺を考えていることもあります。特に、プチ家出して一人になると「自分は仕事でもうまくいかないし、家族からも必要とされていない」とどんどん悪い方向に考えてしまい、プチ家出の最中に自殺を考えることもあるようです。
夫が仕事を理由にプチ家出している場合は、家族みんなが心配していること、早く帰ってきてほしいことを連絡し続けてあげるのがいいでしょう。
もちろん、子供や妻がプチ家出している場合も、なかなか帰ってこなければ自殺の可能性も考えて早急に捜索するのがベストです。
プチ家出だと思って楽観的に構えていたのに、なかなか帰ってこない場合やプチ家出の最中に連絡が取れなくなってしまった場合は、すぐに捜索の対応をとりましょう。
まずは、警察に捜索願を出してください。家出したのが小学生や中学生のお子さんの場合は緊急性が高いと判断されてすぐに捜索を開始してくれる可能性があります。
ただ、警察は事件性が高い場合や緊急性がある場合でないと積極的に動いてくれません。大人の家出や自分の意思で家を出ている場合は積極的な捜索はしてもらえず、効果がない場合もあるでしょう。
その場合は、次にご紹介する探偵への依頼を検討してください。
事件性がないと捜索してくれない警察と違い、探偵であれば依頼をすればすぐに捜索を開始してくれます。
しかも、警察顔負けの調査力と独自のネットワークで、手遅れになる前に迅速に発見してくれることを期待できます。
プチ家出だと思っていても事件に巻き込まれたり、自殺を考えてしまったりということは珍しくありません。手遅れになる前に、早急に捜索を開始するようにしてください。
参考記事:興信所に人探し調査を依頼したときの費用相場と費用を抑えるコツ
参考記事:探偵に人探しを依頼する場合の料金相場と安く依頼するためのコツ
プチ家出することはいい意味でガス抜きになることもあり、人によっては必要な事もあるでしょう。
しかし、できればプチ家出せずに家庭内で上手に解決していくのが一番いいですよね。
家族にプチ家出を考えさせるほど追い込んでしまわないよう、普段から気を付けたほうがいいことをまとめていきます。
定期的に一人の時間を作り、自分を見つめなおしたり家族の中での役割(母親、妻、父親、夫などの役割)を忘れたりする時間を作りましょう。
母でも妻でもない自分、父でも夫でもない自分になれる時間があればリフレッシュできるようになりますよ。
多くの家庭で家事や育児は女性が担当していると思いますが、たまには家事をサボらせてあげることも大切です。
「今日1日、俺が家事をやるから、君は好きなことをして家事を放っておいてもいいよ!」という言葉だけでも、妻にしてみればものすごくうれしいものですよ。
妻に対して、夫に対して、感謝の気持ちをきちんと持てていると自信をもって言えますか??
また、子供に対して愛情をちゃんと伝えてあげられていますか?
「いつも家族のために働いてきてくれてありがとう。今日もお疲れ様でした。」
「毎日休まず家事をしてくれて、子供を立派に育ててくれてありがとう。」
「お前は何歳になっても俺たちの大切な息子だよ」
こういった感謝の言葉や愛のある言葉を日常的にかけてあげるだけで、プチ家出を防ぐことができます。
毎日必ず会話をする時間を作りましょう。できれば、家族みんなで食卓を囲めればベストですね。
子供や夫、妻が今日一日何を考えて、どう過ごして、何を辛いと感じたのかを知るためにも、家族みんなで話をする時間は毎日必ずとったほうがいいでしょう。
子供に対して親が干渉しすぎたり、妻や夫に対して干渉しすぎたりすることはよくあることですが、意識的に干渉しないようにしてみてください。
干渉するという事は心配しているからこそですが、時には息苦しさを感じてしまい、家に帰りたくないという気持ちを大きくさせてしまいます。
夫婦であっても親子であっても、それぞれ違う人間です。価値観も違いますし、感じ方も違います。
それなのに、家族だからと言って自分の価値観を無理に押し付けてはいませんか?
自分の価値観を押し付け続けてしまうといつか逃げ出したくなる日がきます。その結果、プチ家出を招いてしまいますので、価値観は提案するだけにして押し付けないように普段から注意しましょう。
今回はプチ家出をする理由や家出でよく使われる行き先、そしてプチ家出を未然に防ぐために普段から意識してほしいことをご紹介してきました。
プチ家出を防ぐためには、決して難しく考えなくても妻を、夫を、子供を思いやる気持ちを持つことが大切なのです。どこ家庭でも、夫婦喧嘩や親子喧嘩、すれ違いはあると思いますが、少しでも思いやりの心を持つきっかけに今回の記事がなっていれば幸いです。