中学生の子供が家出して帰ってこないとなったら、親としては心配で居ても立っても居られないでしょう。
どこに行ったのかもわからず連絡も取れないとなったら、どうやって探しに行けばいいのかわからないですよね。
今回の記事では、中学生の子供が家出して帰ってこない場合の対処法や子供の家出が招く危険性についてお伝えしていきます。また、子供が家出から無事に帰ってきたときの適切な対応や家出を繰り返さないための予防策もお伝えします。
「反抗期だからしょうがない」
「そのうち帰ってくるだろう」
と甘く考えず、お子さんを守るためにもすぐに適切な対応を取るようにしてください。
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内閣府の調査によると、警察に保護された家出の未成年者のうち40%以上が中学生だったという結果が出ています。
大人からしたら中学生なんて一人で家出しても何もできないからすぐに帰ってくるだろうと考えてしまいがちですが、本人は自分はもう大人でなんでも自分でできると自信過剰になっていることが多いです。
そのため、家出するときは勢いでしているので、無茶な行動を取ってしまう可能性もありとても危険なのです。
また、家出をきっかけに事件や事故に巻き込まれる事例もありますし、家出中に自殺を図るケースもありますので、決して子供の家出を軽視してはいけません。
中学生の子供が家出をしてしまう理由にはどのようなものがあるのでしょう。子供の気持ちを理解することで、今後の家出再発防止につながります。
この章では、子供が家出する心理を解説していきます。
勉強しろ、習い事に行け、進路を早く決めろ、など、親から細かいことを言われているなど、両親に不満を持っていることが理由で家出をする中学生は多いです。
また、両親がいつも激しい喧嘩をしている場合や、離婚直前の場合、兄弟で成績を比べられてしまっているなどの家庭自体に不満がある場合も家出につながりやすいです。
中学生で思春期だと、家族よりも友達と一緒にいたい、友達と一緒にいるほうがリラックスできるという気持ちが強くなることがあります。
家庭環境に不満がある子供の場合は特に、自分のことを理解してくれるのは友達だけだと考えてしまっている子供もいて、友達とずっと一緒にいたいがために家出をすることもあります。
中学生になれば立派に恋愛している子供も多く、恋人や好きな人ができることもあるでしょう。
恋愛して周りが見えなくなってしまうと、恋人や好きな人とずっと一緒にいたくて家出をするケースもあります。その場合は恋人と一緒に行動しているため、行動範囲もある程度想定しやすいので発見もしやすいでしょう。
学校でいじめを受けていたり、嫌がらせをされたりしていると、現実逃避したくて家出をしてしまうことがあります。
両親に相談できずに一人で悩んだ結果、家出に追い込まれることもあるのです。いじめがあまりにもひどく、かなり精神的に追い込まれてしまってからの家出の場合、家出中に自殺を考えてしまうこともあります。
子供がいじめを受けていた可能性があるとわかっている場合は早急に捜索して見つけ出さなければ危険です。
中学生の家出は一般的な大人の家出とは少し特徴が違います。中学生の家出の特徴を理解しておくことで早期発見にも役立つでしょう。
さらに、中学生の家出ならではの危険性もありますので、しっかりと把握しておいてください。
中学生がビジネスホテルに宿泊し続けることは、金銭的にも難しいでしょうし、周りの大人が不審がるので、ホテルに長期で滞在することはあまり考えにくいです。
中学生が家出するときは、多くの場合、友人宅や知人宅に隠れていることが多いでしょう。
ただ、友人宅に泊めてもらっていても、突発的に家出しているので友人の両親も扱いに困ってしまうでしょう。そのため、友人宅に泊まっている場合は比較的すぐに帰ってくるか友人の両親から連絡をもらえるでしょう。
現代の中学生はSNSもさかんに活用しているため、家出の際もスマホをもっていっている可能性が高いです。
借金取りに追われていて絶対に居場所をわかられたくない大人の家出の場合は携帯電話を置いていくケースもありますが、中学生の家出であればほぼ確実にスマホを持っていくでしょう。
スマホを持って行っていれば、GPS機能で居場所を探ることもできます。
中学生が家出をするのは、家庭や親に反抗的になっていて、親に「自分は家庭に不満を持っているんだ」ということをわかってほしくて家出している傾向が強いです。
子供が無事に家出から帰ってきたら、子供の不満に思っていることを聞いてあげて、家庭環境を改善する努力を家族みんなでしていくことが大切です。家出から帰ってきても何も家庭環境や両親が変わっていないと感じてしまうと、家出を繰り返す原因となってしまいます。
中学生の女子の家出の場合、性交渉を目的としている男性に泊まる場所を提供するという理由で誘われてしまうことも考えられます。
中学生といえどもまだまだ子供なので、大人のウソに言いくるめられて最悪の場合性犯罪に巻き込まれてしまうリスクが高いです。
大切な娘が家出中に性犯罪に巻き込まれてしまったら後悔してもしきれないと思いますので、早急に捜索を開始しなければならないでしょう。
中学生男子であっても家出中の危険性はたくさんあります。
中学生女子のように性犯罪に巻き込まれてしまうリスクはないかもしれませんが、男子の場合は反社会的勢力に目をつけられて犯罪行為に加担させられる危険性があります。
また、お金を手に入れるために万引きや恐喝、強盗などに手を染める可能性もありますので、大切な子供が犯罪に手を染める前に見つけ出す必要があるでしょう。
中学生の子供が家出をしたときの対応として「家出を無視する」のは最悪の対応です。
たとえ短期間であっても子供の家出を放置してしまうと、たとえ今回無事に帰ってきてくれても今後家出を繰り返してしまうようになります。家出して帰ってこないことがわかったらすぐに親として取るべき対応があります。
まずは自分で捜索してみましょう。家出した子供からしてみたら、親が自分のことを必死で探してくれていると知ったら安心します。反対に、両親は自分が家出して帰ってこなくても探してすらくれなかったと知ったら大きなショックを受け、さらに反抗的になってしまいます。
自分で捜索する具体的な方法は次の章で解説していきます。
中学生の子供が家出したら、警察に行方不明者届を提出することも必要です。
行方不明者届の出し方や知っておくべき知識についてはこちらの【家族が家出!警察に行方不明者届を出す場合に必要な知識と警察の対応】でまとめていますので参考にしてみてください。
家出した子供を警察にしっかりと探してもらうためは緊急性が高いこと、事件に巻き込まれた可能性が高いことを訴える必要があります。
自分の意思で家出して、事件性がないと判断されてしまうと警察はなかなか積極的に捜索をしてくれません。事件に巻き込まれた可能性があることを丁寧に説明して訴えることで警察も捜索を開始してくれるかもしれません。
参考記事:家族や大切な人が家出した!警察に相談した時の対応と警察以外の相談先
警察に行方不明者届を出しても捜索を開始してくれない場合は、人探し調査に力を入れている探偵に調査を依頼するのがベストです。
探偵はたとえ事件性がなく、自分の意思で家出をしている場合であってもきちんと調査をして探し出してくれます。
家出した当時は事件性がなくても、中学生の家出の場合、家出している最中に事件に巻き込まれる可能性が高いため、探偵に調査を依頼してできるだけ早く発見してあげることが重要です。
参考記事:探偵の人探し調査はどんな方法?プロの方法と自力でできる人探しの方法
子供が家出した場合、警察や探偵など捜索のプロに依頼することが大切ですが、自分でも探すことで発見までのスピードをあげることができます。
この章では、家出した子供を自力で探す方法をお伝えします。
子供が携帯電話をもって家出している場合は、連絡を入れ続けてみてください。たとえ連絡が返ってこなくても両親が心配していることが伝わりますし、運が良ければ連絡を返してくれる可能性もあります。
また、両親からの連絡だと反応しなくても友人からの連絡であれば返してくれるかもしれませんので、周りの人に協力を求めてみるのもいいでしょう。
多くの携帯電話にはGPS機能がついていますので、その機能を活用して居場所を探ってみる方法も有効です。
携帯電話会社や警察に子供が家出した事情を話し、GPS機能を使って居場所を特定できるように相談してみましょう。
子供の部屋に残されている私物から、持ち出されているものを確認してみてください。
また、ゴミ箱などに家出につながるメモが残されていることもありますので、部屋の中をチェックすることは手掛かりを掴むうえで大切です。
少しでも手掛かりになりそうなものがあれば、探偵に報告して調査のヒントにしてもらってください。
仲のいい友人に連絡して事情を話し、子供が何に悩んでいたのか、家出をほのめかすことはなかったか、などを聞いてみましょう。
親には話してくれていなくても、仲のいい友人にはいろいろと話をしていることがあるかもしれません。心当たりの場所がないかどうかも含めて連絡を取ってみてください。
子供が普段から立ち寄っている場所は家出の際に行く可能性が高い場所です。
ネットカフェや公園、ファミレスやゲームセンターなど、子供が過去に立ち寄ったことがある場所で心当たりのある場所をできるだけ多く探しに行ってみてください。
自力での捜索ももちろん重要ですが、やはり素人の捜索だけでは無理があるでしょう。もし警察が捜索を開始してくれなければ人探し調査のプロである探偵に調査を依頼すべきです。
探偵が行ってくれる家出人調査として
・聞き込み
・張り込み
・事件性がある場合の関係者への尾行
・警察犬の導入
・ドローン調査
などがあります。
このように、探偵は依頼すればすぐに警察顔負けの調査を開始してくれます。迅速に調査を開始してくれる分、発見の確率も高くなります。
家出人調査にかかる費用は、家出してからどのくらいの日数が経っているのか、手掛かりがどの程度あるのかによっても変わってきますが、相場としては1週間の調査で50万~60万程度と言われています。
費用を抑えるためにはできるだけ早く調査を依頼することが大切ですので、家出したことがわかったら、すぐに探偵に相談してみるのがいいでしょう。
中学生の子供の家出の場合、無事に発見して家に帰ってきてもらうことももちろん大切ですが、帰宅後にどうケアしていくのかが重要です。
家出した子供が帰ってきたら、家出再発防止のために子供の気持ちにしっかりと寄り添って心のケアをしてあげることが何よりも大切なのです。
子供がどんな悩みを抱えているのか、親にどういう不満を持っているのかを話し合い、子供と向き合ういい機会にしてください。
中学生の子供が家出をした際は、帰ってきてからの対応によって家出を繰り返してしまうのか、予防できるのかが決まってきます。
家出を繰り返さないために親ができる予防策にはどのようなものがあるのでしょう。
子供が出かけるとき、行き先を聞いてあげてください。反抗的な態度で答えてくれないこともあるかもしれませんが、毎回さりげなく聞いてあげることで、時間がかかったとしても答えてくれるようになるでしょう。
夕飯でも朝ごはんでもいいのですが、毎日顔を合わせて会話をできる時間を設けるようにしてください。
毎日子供と顔を合わせて話をする場があるかどうかで、子供の小さい変化にも気が付くことができます。
子供とゆっくり話をする中で、悩みや不満を聞き出してあげるのも大切です。
家出を防ぐためには適度な門限を設けて守らせるようにすることも効果的です。
門限を設けると反抗的になってしまう可能性もあるのですが、明らかに帰ってくるべき時間(夜の20時や21時など)を門限として設定し、門限までに帰ってくるように少しずつルールを守るように話をしてみましょう。
門限を過ぎたら頭ごなしに怒るのではなく、門限を過ぎる場合は連絡を事前に入れるようなルールにしてみてください。
子供としては、門限のルールを守ることで親との信頼関係を築いていけていると感じられますし、門限を過ぎたら連絡を入れればいいと思えれば、息苦しさも感じずに済むでしょう。
また、親としても門限を過ぎて帰ってこなくても子供から連絡をもらえれば安心感があるはずです。
中学生の子供が家出をするのは、親への反抗を含めたある意味メッセージなのです。
そのため、子供の家出を放置するのではなく、きちんと探し出してあげて子供と向き合う機会にしてみてください。
子供の考えていることに耳を傾けてあげれば、家出の再発を防ぐこともできますし、親子の信頼関係を築いていくこともできるようになるでしょう。
子供が家出したら親としてはとても辛いと思いますが、家出している子供も親に言えない悩みや不満を抱えていて辛いのです。家出してしまった子供を早期に発見してあげて、子供との関係改善の糸口を探ってみてください。
子供の家出調査に関しては、当事務所も実績や経験が豊富にありますので、ぜひ無料相談でお話をお聞かせください。